読切
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通勤電車にて
もうすぐ降りる駅に着こうとしている帰りの電車の中。少し込んでいるが動けないほどではない。そろそろ出口へ移動しようか。
ふと、目に留まった人がいる。出入り口に近いところに太った老人がいた。
老人と言っても歳のほどは60代か。色白で丸い童顔だ。首の太いずんぐりした人である。頭はロマンスグレイを刈り上げている。
伏し目がちに両側のドアのあるところの真ん中の支柱につかまっている。(感じの良い人だな。)と思った。 
やがて駅に着くとほかの乗客に押されて出て行った。自分もその中の一人だった。ホームでは客が行き来している。見失った。(あんな人と朝晩一緒に通勤できたらよいが。)と思った。
翌朝、いつものように最後部車両の一番後ろ、つまり運転室の傍にいつものように乗った。かなりの人がぞろぞろと乗ったのでその空間はほぼいっぱいの人で埋められた。
発車のベルが鳴りはじめた時だ。なんと昨日見たあの人があたふたと飛び込んできたではないか!。心臓が早鐘のように鳴り出した。
その人は、勢いに乗るようにして人の間をすり抜け、運転室の窓を向いて片方の肩でもたれるように立った。
運転室のブラインドはいっぱいに引き上げ垂れているので外が良く見える。電車が動き始めるとその人はじっと外の景色が遠ざかるのを見ていた。僕はそっと近づいた。素知らぬ顔をして外を見ながら傍に立った。
その人は周りの人を見ようとしない。こちらの人ではないのではないか。そんな疑念がかすめる。
電車が揺れるのに合わせて腰が浮いているほうの隙間から手をそっと股間にあててみる。ズボンに触るか触らないかの位置で手の甲をふれる。
少しづつ押し付けていく。太っている人はズボンの中の股間の前は隙間が多い。中身に当たるまでにいくらか時間がかかった。
硬いものに触れた。そのまま、電車の動きに合わせてつけたり離したりしていた。だが、離そうとはしない。しばらくして「おや?」当たる部分が少しずつ膨らんで堅くなってきた。
この人はお仲間に違いない。確信した。手を裏返しにして手の平を当てた。
しかし、まだ油断しては駄目だ。指をほんの少し曲げてみた。輪郭がかなりはっきりしてきた。
頃合いを見てちょっと指で軽くつまんでみる。呼吸をするようにぴくっと反応した。
そして、ぐっと腰を前に突き出して押し付けてきた。もう大丈夫だ。掌のひらで撫でた。ますます容積を増してくる。
ファスナーをそろそろおろしてみた。何かに引っかかって開かない。するとその人は手を伸ばして自分で開けた。
手を差し入れる。全神経を指先に集中させ、ステテコ、ブリーフの順に隙間を辿って行った。
触れた。じかに触れた。熱い。太い!長さはそれほどではない。ゆっくりしごく。
そして今入れた手を引いてチンポを外へ導いた。窓のほうに体をぴったりつけ、ゆっくりしごいた。
と、急に彼は腰を引いた。あわててポケットからハンカチを取り出した。そして自分のものに被せた。僕の手がまだチンポを握ったままなのに。
往ってしまったのだ。僕が手を引くと、改めてティッシュを取出し、そっと僕の手に押し込んだ。
ほどなく電車が駅に着いた。彼は、ちょっと会釈をして降りて行った。実は僕も同じ駅で降りるのだ。だからあとからそっと続いて降りた。
またいつか会えるだろうと思いながら・・・。
12/11/29 13:43更新 / 角爺

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